中国進出大作戦 ---中国投資に失敗しない方法---
バンブーネットワーク代表神崎憲
第四回 中国ビジネスについて(3)
合資企業(合弁会社)について
合資企業のメリット
1.中国側パ−トナ−が、現地事情にあった会社設立の申請・登記迄の手続きをしてくれる。
2. 共に出資するので、資金負担やリスクが軽減する。
3.現地の行政機関とのコネをもっていて、トラブルの解決も早い。
4.資金・原料調達、国内販売において既存のル−トを利用できる。
5.熟練工の調達できる。労務管理に熟達。
合資企業のデメリット
1.効率的な日本式の経営ができにくい。
2.運営・管理において意見の食違いが常に起こる。
3.中国側に了解を得たうえで行動するので時間がかかる。
4.中国側がマイペ−スで事を運ぶ。
5.技術を得ると、独自で行動することがある。
6.中国側の余剰人員を押しつけてくる事がある。
7.中国側が全資産を出資する場合に、負債肩代わりの危険性あり。
急騰を続ける円相場は1995年3月8日、東京市場で1ドル=88.75円の最高値をつけた。その後も市場最高値を更新し続け、とどまることのない円高となっている。円高で苦しむのは大企業より中小企業のほうで、生産拠点を海外に移して活路を求める動きがさらに広がり、中国を含めてアジアの国々へ進出せざるをえない状況にあると言える。
さて、前回、合作経営について説明しました。共に共同経営であるが、合作は全てを契約で決めるのに対して、合資企業(合弁)は、双方が共同して、出資し企業経営の損益とリスクを分担する。登記資本のうち、外資側の出資比率は25%を下がらないこと。現金・建築物・建屋・機械設備・工業所有権ノウハウ・土地使用権を出資できる。出資者の利益の分配とか解散に際しての清算など権利義務が、出資比率を基準にして決定される。合弁期間中は投下資本を減額及び回収はできない。
合弁期間は、各々の業種と事業内容により双方が協議して決定する。
複数パ−トナ−から選定
合弁、合作の場合、パ−トナ−の経営の対する姿勢が重要となる。
中国側パ−トナ−がいいかげんであるために、資金借り入れができなかったり、あるいは借入金を勝手に使い込んだりするケ−スもあり、事前に十分調査しておく必要がある。それには、トップ自らパ−トナ−と直接交渉し、信頼関係を確立すること。中国には日本のような信用調査会社はないが、法務局に該当する工商行政管理局が各地区にあり、信用ランクの調査表を持っている。また工商銀行なども、地域ごとの指標に基づき信用ランキングを新聞で発表している。こうしたデ−タを入手することにより事前調査することも大事である。また事前調査では、財務内容も把握し、できるだけ余裕のあるパ−トナ−を選択する。上部機関の人間関係、人脈も把握しておくこと。 いずれにせよ、最終的な判断は自らの目で、パ−トナ−候補の責任者の人柄を見ること。相手の上部機関との関係も自分で調べること。
良いパ−トナ−か否か判断する決め手としては、中国側トップが経営に対して柔軟な考え方をしているか、中長期的な経営戦略についても展望を持っているかなど相手方の経営理念・スタンスにあることを肝に命じておくことだ。
現物出資される土地に注意
はじめに、土地は基本的には国有であるとの事実を認識しておくこと。最近、北京の目抜き通り王府井にあるマクドナルドが都市計画によって移転勧告を受けたこと等、土地管理局が、土地の管理、造成について W公共の必要に応じて、土地の利用形態の変更を補償なしで命じることができるWなどの規定を盛り込んでいる事があるので、十分チェックする必要がある。
中国側が土地を現物出資する場合、土地の評価について鑑定機関の検査を受けるが、日本のように整備された不動産測量制度もないのでずさんな鑑定評価が行われることも多い。日本の路線価格のように、公表されたものはなく、主観的な判断、最良の余地を残すものであることを知っておくこと。
また、土地使用権を自ら買い受ける場合でも、中国側から現物出資される場合でも、たとえばマンション管理費のように、毎年、土地使用料を支払わなければならない。
土地に関しては、とにかく確保できればいいと考え、急いで決める事は危険である。相手が役所だからと安心して、言われるままにせず中身を吟味すること。
現物出資を受ける場合でも、その土地使用権の権利内容を必ず自分の目で実際にチェックすることが大切である。次回も合弁契約のポイントを詳しく説明してゆきます。 (96/10/21)
『中国ミニ知識』
中国の行政機関
外資管理委員会-----外資企業の認可
工商行政管理局-----法人登記、営業許可証
土地管理局-----------土地のランク付け
労働局-----------------従業員の採用、労働組合
中国人民銀行--------中央銀行、通貨
税務局-----------------法人税など各種税金
専利局-----------------特許、実用新案
電力局-----------------電気
水道局-----------------水道
海関--------------------輸出入税関
商品検験局-----------輸出商品検査書発行
公安--------------------警察
国際経済貿易仲裁協会--トラブル調停・解決
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